パルシステムの「おいしい厚揚げの秘密」、生産者に聞きました!【インタビュー企画vol.2/前編】


■はじめに

私がいつも「お届けごはん」の食材調達でお世話になっている、パルシステム。
主に、調味料や乾物など、ストックになる料理食材を愛用していますが、生鮮食料品の中でもイチオシの食材が「豆腐」「厚揚げ」なんです。
「国産大豆100%使用」「消泡剤不使用」「凝固剤はにがりのみ」と安全な食材、伝統的な製法を貫いていながら、お値段はリーズナブル。
そして、お豆腐や厚揚げは、もちろんとても美味しいのです。
パルシステムのロングセラー商品の一つだとのこと、うんうん!と激しく首を縦に振る思いです。

実は今回、この厚揚げを1984年に開発を始めてからずっと生産している
共生食品株式会社(神奈川県相模原市)の工場を視察見学するご縁を頂きました。
大豆が水に漬けられ、煮沸され、豆乳とおからに分離され、にがりを添加されて豆腐となっていくプロセスから、厚揚げとして揚げあがるまでの工程を拝見してくると共に、消泡剤を使わずに作るのは、職人の技術?という疑問にもお答えいただいたり、リーズナブルな価格で提供し続けられる秘密にも迫ってきました。

【インタビューに協力してくださったお二人】
共生食品株式会社
製造部 第二製造課 課長 土居 秀利 様
製造部 第二製造課 主任 石井 学 様
インタビュアー:印南真帆(私です!)

■原材料へのこだわり

共生食品様インタビュー

印南:私は10年ほど前、ひょんなご縁からパルシステムを利用していたことがありました。一時期のブランクを経たのち、最近また利用させてもらうようになっているのですが、そのきっかけは、ある企業の福利厚生サービスとして、お昼ご飯を作って届けるという「お届けごはん」という事業を始めたことでした。

先方の食材に対する希望もあり、またご縁があって、再びパルシステムの食材を届けて頂くことになりました。「お届けごはん」は、およそ10人分、時には20人分というまとまった量の料理を作るので、ますます、日々の食材調達において品質、価格、鮮度、製造過程やルートに目を光らせるようになりました。

そういう視線でパルシステムの食材を眺めてみると、品質、価格ともほどほどでなかなかによいのです。そして、数ある食材の中でも特にすごいと思ったのが、厚揚げでした。10年前に利用していた頃からパルシステムの豆腐や厚揚げは個人的に好きだったのですが、国産大豆100%使用、消泡剤不使用というこだわりを貫きながらも、現在も変わらずに良心的な価格設定を保っている。

もちろん、そのクオリティの豆腐や厚揚げが今、存在しないわけではないです。ただ、同じクオリティで厚揚げだと一丁400円ぐらいの高級品になってしまうものもある一方で、街のスーパーには、でん粉類を使ってもっちり感を強調させた厚揚げが100円ぐらいで販売されていることもあります。何も知らなかったら、安い厚揚げを買うというのが普通の消費者の心理ですよね。

私は、以前から大豆をはじめとする遺伝子組み換え問題には危機感をもってウォッチしています。10年ほど前のことです。昔ながらの町のお豆腐屋さんにどんな大豆を使っているのか尋ねてみたところ、アメリカ産大豆だという答えが返ってきました。大豆の価格が理由とのことでした。もちろん、アメリカ産大豆の豆腐や厚揚げを食べることが悪いわけではないですが、我々日本人のからだ、健康がこれからどうなっていくのか、今すぐには誰にもわからないことです。

…そうした風潮の中で、共生食品さんは長年にわたり、パルシステムのパートナーとして昔ながらの製法、品質をキープしながら、良心的な価格で豆腐や厚揚げを提供し続けているその背景や想いについて、今日はじっくり聞かせていただきたいと思っています。

土居:どうもありがとうございます。

印南:まずは、御社が豆腐、厚揚げづくりにおいて一番大切にされていることは何でしょうか。

土居:我々が一番こだわっているものといえば、まずは原材料ですね。印南さんがおっしゃった通り、パルシステムの厚揚げは現在、すべて100%国産大豆を使用しています。当社の使っている大豆は国内の契約産地からのもので、厚揚げに適した配合で使用しています。

もちろん、作物の生産量は天候によって左右されるものですから、調達に苦労することもあります。しかし、可能な限り国産大豆を調達します。それが当社の方針でもありますし、パルシステムとの約束でもありますからね。

印南:それは、大豆の価格がどうであろうと、その大前提は変わらないという姿勢なのですよね。

土居:大豆の自給率は10%以下。国産大豆の価格も高値傾向ですが、そこは変わりません。

印南:アメリカ産大豆や、遺伝子組み換え大豆が多く流通してきている現状については、どうお考えになりますか?

土居:現在では、各産地と契約して、国産大豆を仕入れていますが、実は苦い経験があります。それは、1993年の米の大凶作の時。あの時は、大豆も同じ状態でした。国産大豆を使うことが私たちの約束だったのに、その国産大豆が無いという事で、パルシステムとの協議のうえ、アメリカ産の有機大豆を50%ブレンドせざるを得なかったのです。

その時には、まだGMO大豆の流通はなかったことと、有機の豆腐作りに向く大豆が手当てできたので安心して使用していましたが、現在ではGMO大豆が多く流通している事を考えると、知らずして食している場合もあるのではないかと憂慮しています。

※GMO大豆・・遺伝子組み換え大豆

印南:なるほど、国産大豆にこだわられている理由がわかりました。

■1984年以来、30年にわたって培われた信頼

共生食品_石井様

印南:革新が流行る世の中で、パルシステムもそうですが、御社の「当たり前のことを当たり前に」し続ける姿勢は、特に目立つこともなければ、賞賛されることもないかもしれないですが、私たち消費者にとってはなくてはならない安心感だと思います。ところで、御社の創業は何年ごろなんでしょうか。

石井:1975年です。パルシステムの前身となる生協と一緒に豆腐の開発を始めたのが、1984年ですね。

印南:そのときから、豆腐や厚揚げは同じ製法で作られてきたのですか?

土居:その通りです。100%国産大豆使用、消泡剤不使用、凝固剤はにがり、そしてリーズナブルな価格。この4つが必須の条件でした。

印南:その4つの条件を満たすことは、当時の業界では当たり前のものだったのですか?

土居:いえいえ。その条件では豆腐や厚揚げを作るのがとても難しいんです。パルシステムもなかなかその条件で作ってくれる豆腐製造業者を見つけることができず、最終的に当社に話がきたという経緯があります。

印南:共生食品さんは、以前からその製法を採用していたのですか?

土居:いえ、違います。そもそも当社は当時、豆腐を作っていなかったんですよ。

印南:えっ、そうなんですか!

土居:当時は麺類を作っていたんです。うどんとか、中華麺とか。今も作っていますが。

印南:なるほど、パルシステムとの約束を機に豆腐を作り始めたんですね!ということは、消泡剤を使わないというのは最初からのミッションだったのですね。

土居:そうですね。消泡剤を使わずに豆腐を作れるわけがない、というのが当時の常識でしたから。最初はなかなかまともな豆腐が作れなくて、それでもパルシステムさんと組合員さんに買い支えていただくような状況でした。しかし、今の社長を含めた現場の社員たちがいろいろ試行錯誤を重ね、徐々に現在のような品質の豆腐・厚揚げができるようになりました。

印南:消泡剤を使わずに豆腐をつくるというのは、職人さんの技術の継承によるものなのでしょうか?

土居:技術的に最初は本当に大変でした。分からないことだらけで毎日が試行錯誤の連続でした。何しろこの仕様で機械による量産化は業界で初めてのことでしたから。そんな試行錯誤の中でたどりついたのが時間をかけることでした。機械能力が7~8割の運転で余裕をもって作ることや工程の工夫などで消泡剤不使用は可能になりました。

印南:その姿勢はかっこいい!!そういうことなのですね。

■機械に任せきりにしない、丁寧な製造過程

共生食品様_土居様

印南:パルシステムの豆腐や厚揚げの生産は、受注生産のみですか?

土居:そうですね。

印南:受注生産であるからこそ、品質を維持できるというところはあるんでしょうか。

土居:あると思いますよ。普通の見込み生産の場合、大量に作っても余ってしまうリスクがあり、そこに製造コストの無駄が生じてしまう。受注生産の場合、作る量があらかじめ決まっているので、無駄なく作れますし、経営的にも安定します。

印南:それは、やはり生活協同組合だから作ることのできた素晴らしい仕組みですね。ところで、今日工場に来て驚いたのですが、思ったよりたくさんの方が働いていますね。全自動で豆腐が作られていると思っていたわけではないのですが、想像よりも人手が重要な位置を占めていますね。

土居:もちろん、そういう会社もありますよ。人はスイッチを押し、オペレーションするだけで、あとはすべて機械に作らせるということも可能です。でも、当社では要所要所で人の手が加わっています。たとえば品質のチェックは機械による検査では限界があります。人間の目で一つひとつ確認することでしか見つけられない不良品もあるんです。

印南:外国人の方も多いですね。いろいろなことが4か国語で書かれていますね。

土居:おかげさまで生産量が増えており、1日に最大で1万5000丁ほど作ることもあるんですが、機械の速度を一定以上速くすると品質が落ちてしまう。品質を守るには人を増やすしかないんです。そこで、最近は外国人の方も積極的に採用するようになりました。

印南:国産大豆100%の伝統的な厚揚げが、外国の方の協力によって支えられているというのは、本当にあらゆることがグローバルになっていることがうかがえますね。ベトナムの方もいらっしゃいましたが、私は、ベトナム食材の使い方をあれこれ試行錯誤していたりしていますし。職務上の伝達事項など、コミュニケーションの難しさはありますか?

土居:滞在が長く日本語がわかる人がチームの人たちに伝えていけるように、同じ国籍の人たちでチームを組んでいますね。またバーベキューなどレクレーションを企画してコミュニケーションを図ったり、いろいろ工夫していますよ。

石井:あと、やはり高い技術を要する仕事は、熟練の職人に任せています。たとえば豆の配合、型箱への「盛り込み」、揚げ具合の調節などですね。どれも豆の状態や気候によって繊細な調整が必要ですし、厚揚げのおいしさにもかかわる重要な仕事です。

印南:やはり、人の手が加わることでよいものができるんですね。それからもう一つ、工場の綺麗さが印象的でした。

土居:機械もフロアもすべて、毎日必ず時間をかけて清掃しています。どれだけ製造が忙しくても、欠かさずやっています。一度でもそれを怠ったら、「なんでもあり」になっちゃいますから。

印南:御社が大切にされていること、「当たり前を当たり前にやり続ける姿勢」が非常によく伝わってきて、感動しました。これからもぜひ、そのままの丁寧なお仕事を続けてほしいと思います。どうもありがとうございました。

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パルシステム神奈川ゆめコープより

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