お届けごはんが、大切にしていること【前編】~食材選びと、メニューの考え方~

お届けごはんスタッフインタビュー

■はじめに

「お届けごはん」代表、さろん楓の印南真帆です。企業への福利厚生「お届けごはん」がスタートして、そろそろ11ヵ月が経ちます。約1年近く「お届けごはん」を食べてきた届け先の企業の皆さんからは、「化学調味料の味が敏感にわかるようになった」という声も聞こえてきています。「たかが、お昼ごはん」かもしれないですが、毎日のことですから、「されど、ごはん」のチカラ、ですね。それを大切にするか、しないかが運命の分かれ道?! なぁんてね。

さて、このたび、驚くことに、届け先企業の方から逆インタビューを受けることになりました。「お届けごはんについてもっと知りたい」とのこと、いろいろ質問されることで、私たちも改めてごはんを作り続ける毎日の自分自身の視点やアンテナを見つめる機会となりました。

【インタビュアー】
Aさん(都内IT企業勤務。毎日「お届けごはん」を食べている男性社員)

【インタビュー回答者】
お届けごはん 印南真帆 & 中澤香奈

〇印南真帆
ごはんの美味しい総合ヒーリングサロン 大田区鵜の木「さろん楓」代表。
「人生を変える料理教室」、企業の福利厚生「お届けごはん」を展開。

〇中澤香奈
調理師
一貫して「食」のフィールドで、自然との共生、食と農の有機的なつながりを重視しながら
キッチン勤務、製造、販売、店舗立ち上げ、イベントでの料理などに関わってきた。
ル・コルドン・ブルー料理本科ディプロムも持つ

■質の高い野菜を、どのようにして入手するか

――お届けごはんは野菜、肉、調味料といった食材にすごくこだわりがあって、新鮮でおいしいだけではなく、体に優しいものをきちんと選んで使っているという印象があります。そこでまずお聞きしたいのですが、お二人は普段、野菜をどのように入手されているのですか?

中澤:普段の生活の中でも、なるべく丁寧に育てられた安心安全な野菜を使いたいなと思って、買いに行ける範囲で無農薬野菜やオーガニック製品を取り扱っている自然食品店に行きますね。母の実家がりんご農家なこともあり、やはり大切に育てられた野菜を料理できると自分が嬉しいのです。もちろん、近所のスーパーで買うこともありますけれど、美味しそうな野菜、元気そうな野菜を選びます。

印南真帆_1

印南:私は、複数の入手先を持っていますね。月1回、無農薬無肥料の野菜を届けてくれるサービスを長年利用しています。何が届くかはわからないのですが、「旬」がわかるのが何よりも楽しい。願わくは、そうした自然栽培の農産物が当たり前に手に入る世の中であったらいいですが、それが叶わない今は、そうした出自にこだわらずに、鮮度のいい野菜を置いている店を選びます。

――どのようなお店なら鮮度がいいのでしょうか? 普通のスーパーとは違うのですか?

印南:一般的なスーパーでは、野菜は市場から直送されず、間にいくつかのルートを経てから届くと聞きます。私は、たまたま、目黒に住んでいたときは、アトレ目黒の地下の八百屋さんがよかったですし、今は鵜の木の八百屋さんがものすごくいいです。ほかにも都内で市場から直接野菜が届けられているお店はありますので、リサーチしてみるといいですね。そういうところで野菜を見たあと、一般的なスーパーに行くと、鮮度の違いは一目でわかりますよ。首都圏で言えば、神奈川県は野菜の直売店も多いし、自宅で栽培している野菜を無人販売しているところも多いので、探してみるのもいいと思います。平日、なかなか買い物に時間を割けない方は、週末はそういうところで買い物をして、週の半ばには新鮮な宅配野菜が届くようにするというような組み合わせてみるのもいいのではないでしょうか。

――なるほど。やっぱり普通のスーパーじゃない方がいいのか……。

中澤:いぇ、そういう善悪で判断してしまうのではなく…。余裕があるときには、いつも行かないお店を覗いてみたり、食材を多く見てみるとやはり見る目が養われると思うのです。どうせ買うなら、美味しそうで安いほうがいい!と当たり前に思うようになっていくのではないでしょうか。今日は疲れているから、いくらか妥協しようという日があったっていいわけですし。

■美味しい野菜の見分け方

――僕はスーパーで野菜を見てもどれがおいしいのか見分けがつかないんですが、お二人はどういうところを見て選んでいるんでしょうか?

中澤香奈_1

中澤:いろいろありますが……たとえば大根は、なるべく細いものを選んでいます。

――細いほうがいいんですか!?

中澤:はい。今の多くの大根は肥料をあげすぎて太ってしまっているんです。水分が多すぎて、火を入れると縮んでしまう。あと、大根には毛穴のようなものがあるんですが、この穴がまっすぐにそろっているものがおいしいです。にんじんはヘタがキュッと締まっているものがおいしいですね。つまり上から見下ろしたとき、ヘタが小さいほうがおいしい。

――へー。なんとなく大きい方がよさそうなイメージがありますが。

印南:野菜にも陰陽があるんですが、根菜は陽性の野菜です。陽性の野菜には求心力があり、きゅっと締まる力が強いものほどおいしいのです。

中澤:根菜は下に下がって伸びていくものですからね。大根、ニンジン、ゴボウ、すべて同じです。

印南:逆に、陰性の野菜は遠心力が強いので、香りが強かったり、なす、トマト、きゅうりのように成長が早かったりという特徴があります。

印南:この間八百屋のおじさんに聞いた話では、キャベツはふわっと広がっているもののほうが柔らかくておいしいよと言われていました。ただ、キャベツは春物と冬物がありますし、産地によっても違いますから、そういう野菜に詳しい人がいるお店で買い物できるとものすごくいいですね。私がいつもお世話になっている鵜の木の八百屋さんには、わざわざ電車や車に乗ってまで買い物に来る方も多いみたいです。

■旬の野菜をバランスよく使おう

――これから3月、4月にかけて本格的に春らしくなってきますが、お勧めの旬の野菜はありますか?

中澤:豆類がおいしい季節ですよね。スナップ、エンドウ、そら豆、グリーンピース。あとは、春キャベツもおいしいです。

――やっぱり、カレンダーを見て「これからは〇〇の季節だ」と思われるんでしょうか。それとも、お店で野菜を見て「あ、もうこんな季節なのか」と気づくこともあるんですか?

印南:どちらもありますね。八百屋さんで季節を感じることはよくあります。あとは暦も意識しますね。節分、春分など季節の節目にはそれに合わせたお料理が伝統的に存在していますし、その時期に旬のものを食べることはやはり私たちの心身にとって意味がある。四季が豊かな日本ならではだと思います。今月は、月末にごはんを食べるイベントを開催しますが、ちょうど桜が咲いている時期ですので「桜おこわ」を作ってみようと思っています。

――季節感は大事ですよね。でも、全部チェックするのは大変そうです。

印南:いえ、でも、旬のものを食べなきゃいけないと考える間もなく、真冬にすいかを食べたいとは思わないし、真夏に里芋のねっとりした煮物は欲しないように、私たちのからだは旬を欲するようにプログラムされていると感じます。毎日のごはんをつくる上では、いろんなことが大事です。旬も大事だけど、安心安全な食材選びも大事。でも、それだけでもない。彩りや、量、におい。何よりもその人が「美味しい!」と感じられることが大事。また、「今日はから揚げだ!」とテンションが上がるというように、楽しみであることもとても大事だと思っています。

中澤:どれも大事で、どこにも偏り過ぎてはいけない。

――確かに!

印南:旬は大事なのですが、オフィスは空調完備ですから、冬でも割と気温が高く乾燥していますよね。その上、テンション高く仕事をしていると、下手をすると夏と同じぐらいのからだになっている。そういう状況で働いている皆さんには、スパイスの利いたパンチのある料理が喜ばれたりします。でも、肉体労働ではないから、からだが重たくならないように、カロリーは控えめに、など、お届けごはんでは、利用者の皆さんがどんな場所でどんな仕事をしているかも考えて、最適なメニューを考えているんです。

――なるほど、奥が深い……。

印南:ごはんに「正解」はありません。たとえば自分たちで作ったものを味見してみて、これで美味しい!と思ったとしても、男女差、年齢、またオフィス環境を考慮すると、もうちょっと味が濃いほうが「美味しい!」と感じられるだろう、と考えて微調整をしたりする。「美味しい!」の幅もけっこう広いんですよ。そんな試行錯誤の日々です。

――でも、いろんな企業に対して、毎日違うものを作って届けるのって、メニューを考えるのが大変そうですよね。お二人が日々のメニューをどんな風に考えているのか、次回のインタビューで聞いてみたいと思います!

■まとめ

インタビューの前編、いかがでしたか?
最近、料理教室でも「毎日のごはん作りやメニューを考えることが本当にめんどくさい」と言っている女性たちが多いです。
でも、ごはんに「正解」はない!得意である必要も、上手である必要もない。
それよりも、その人が「美味しい!」に出逢えることが大事。
次回は、より具体的なメニューの考え方や美味しさってどこから?というお話もしてみたいと思います。お楽しみに。


お届けごはんスタッフインタビュー

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