『その減塩信仰にご注意!』~後編~

自然塩

今こそ、日本の『塩』の歴史を振り返ろう

『その減塩信仰にご注意!』~前編~から続きます。
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海を起源としている塩は、
人間が生きていくうえで欠かせない各種ミネラルの宝庫です。

それなのに、なぜ、減塩が叫ばれるのか。
本当に塩の摂り過ぎで人は健康を害するのか。

精製塩と自然塩の大きな違いは、ズバリ、
塩化ナトリウム以外のミネラル成分が含まれているか、否かということです。

ここで一度、我が国の塩の歴史を振り返ってみましょう。

その昔、塩の専売制度があったことをご存知でしょうか?

命の源である塩が、かつて、民間で製造・販売したら罰せられるという
国の専売品だったのです。

精製塩

もともと海の囲まれた日本では、各地に塩田があり、
製塩業が盛んでした。

ところが、日本政府が安い外国産の塩を輸入するようになり、
製塩業は壊滅的な打撃を受けます。

さらに、第2次世界大戦直前に諸外国から受けた貿易制裁により
塩の輸入がストップし、国内での製塩では必要量に追い付かず、
少なくない方が塩欠乏で命を落としたという説もあるほどです。

1963年にイオン交換膜製塩法が成立、
専売公社は、化学物質である精製塩を販売し始めることで、
昔ながらの塩田はすっかり姿を消すこととなりました。
それが1970年頃のこと

その後、国による塩の専売制度が廃止されたのは1997年です。
それまでの間、塩といえば精製塩という世界だったのです。

「さらさらの純度の高い塩」と謳われましたから、
現在もそれを信じていらっしゃる方も少なくないことでしょう。
まだほんの20年前のことです。

ただ、1970年代から自然塩存続運動は続いていたといいます。
それにより、輸入した天日海塩を使う塩づくりがようやく認められるようになりました。
今では、日本の海水を原料とする塩づくりが行われるようになっています。

ミネラルって?

ミネラルという言葉はよく聴きますよね。
「天然」「からだに不可欠」「栄養」というイメージがあると思いますが、
実際には、亜鉛・カリウム・カルシウム・クロム・セレン・鉄・銅・ナトリウム・マグネシウム・マンガン・モリブデン・ヨウ素・リンという13の必須元素のことを指します。

これらの元素のどれも大切。
それがすべてある状態=ミネラルバランスが肝です。

何か特定の成分がいいからといって、
どれかを過剰摂取しても、逆にどれかが極端に不足しても、
私たちのホメオスタシス(からだが自らの恒常性を保とうとする働き・自然治癒力)が
崩れることになります。

お気づきの通り、ナトリウムも大切な必須ミネラルです。

つまり、精製塩に含まれるナトリウムそのものは、悪者ではないのですが、
精製塩は、99%が塩化ナトリウムの化学物質であることが
からだにとって大問題ということになります。

なぜなら、ナトリウムには、微生物の増殖を抑える性質があり、
成分がほぼ塩化ナトリウムの精製塩を使うと、
他のミネラル成分が共存できないからなのです。

それゆえ、保存食品には精製塩はぴったりなのですね。
なるほど、保存料や旨み調味料には、
グルタミン酸ナトリウムなど、ナトリウム類が含有されています。

外食では、価格と使いやすさの面から精製塩使用が多いです。
販売されている加工食品も然り。

ナトリウム過多になっているだろうことが想像できますよね。
そうすると、何が起きるでしょうか?

過剰なナトリウムと共存できないマグネシウムが極端に不足することです。

マグネシウムが不足すると…

マグネシウムは通常、雑穀や海藻から摂取できますが、
そうした食材の摂取も少ない現代、
マグネシウムが不足すると

◆代謝が不正常に
◆酸化、老化促進
◆糖尿病の発症リスクが高まる
◆血圧上昇
◆口内炎や歯周病のリスクが高まる
◆骨密度減少
◆交感神経が高まりイライラする
◆キレやすくなる
◆うつ病発症リスクが高まる

という傾向が高まります。

ただでさえ、ストレスが多い現代人は、
大量のマグネシウムを尿から排泄しているといわれます。

この傾向は、現代日本の社会そのものといっても
過言ではないでしょう。

外食が健康に悪いというイメージを持っている方は多いのですが
何がどのように悪いのか、適切に把握して、適切に行動できている方は少ないです。

まずは、知って欲しい。
そう思います。

並行して、多少のナトリウム過多食でもびくともしないよう、
普段からミネラルバランスのいい自然塩を摂取する習慣をつけることが肝心です。

上記のようなマグネシウム不足の傾向が少しずつ変わってきます。

世代によっては、精製塩を何の疑問を感じずに使っている方もいます。
その意味では、家庭での手作りごはんだから安心というわけではない。

自然塩が調理に欠かせないことを当たり前にご存知で、
実践されている調理人の方、飲食店ももちろんあります。
精製塩の問題は知りながら、しょうがなく使っているチェーン店勤務の方もいらっしゃいます。

自然塩の底力

自然塩2

「これはどういう味付け?」
「塩だけ」
という会話がお届けごはんキッチンではよくなされます。

塩は万能調味料なのです。

お米も野菜も肉も魚も、塩を適量使うことで、
炭水化物は更なる甘みを醸し出します。
たんぱく質が分解されて、旨みであるアミノ酸になります。

食材は発酵することで旨みを増します。
ミネラル分は、酵素を活性化するので
やはり、調理に自然塩は欠かせないのです。

そうすることによって、素材の美味しさが引き出されます。
そのときそのときの美味しさ。
だから、飽きることがない。

塩だけで美味しくなる。
塩がすべてを決める。

「塩だけでこんなに美味しいの!?」は、
料理教室でよく生徒さんが言われる言葉です。

減塩ではなく、減ナトリウムで

最後に改めて。

「なんとなく減塩」ムードが強いですが、
減らすべき塩は、塩化ナトリウム。精製塩です。

精製塩を過剰に摂取した場合の人体への悪影響を
塩の問題にすり替えている、といっていいでしょう。

自然塩は、美味しいと思える程度まで大丈夫。
むしろ、必要です。

減塩しようとすると、
足りない旨みや甘みを別の形で補わなければなりません。

高血圧で塩分制限されている方、
体調を崩されている方にこそ
自然塩のミネラル成分が必要です。

いい塩、いいミネラルで、活力ある毎日を!


自然塩

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